約30年前、近代技術の驚異として建設された日本の関西国際空港は、完全に海上の人工島の上に造られた世界でも類を見ない空港として話題になった。しかし、その革新的な設計にもかかわらず、空港はゆっくりと、しかし確実に沈下し続けている。
1987年に関西国際空港が建設されて以来、第一人工島は約12メートル沈み、空港施設の別の区画である第二人工島は建設以来、合計約17.5メートル沈下している。専門家は、このまま沈下が続けば、2056年までにさらに約4メートル沈み、海面に達するおそれがあると警告している。このゆるやかな沈下は、人間の最も野心的な創造物でさえ自然の力に支配されるという、興味深くも不安を覚える現実を示すものだ。ギャラリーを進めながら、この技術の結晶がいかにしてその場を守り続けているのかを見ていこう。