11月20日、米国環境保護庁(EPA)は、ペルフルオロアルキル化合物及びポリフルオロアルキル化合物(PFAS)に分類される、シクロブトリフルラムとイソシクロセラムという2つの新たな農薬を承認した。この2つの農薬がロメインレタス、ブロッコリー、ジャガイモなどの野菜に使用可能となったのだ。
PFASは環境や人体に長期間残留することから「永遠の化学物質」とも呼ばれ、科学者や監視団体から懸念の声が上がっている。実際、健康への影響についてはほとんど解明されておらず、一部のPFASへの暴露が様々ながんや先天性異常と関連していることが示されている。
しかしEPA広報担当のブリジット・ハーシュは「近年の米国における、農薬用に登録済みまたは登録申請中のフッ素化合物の多くは農家、使用者、公衆にとってそれぞれ利点が存在する」と主張している。
「永遠の化学物質」とも呼ばれる有機フッ素化合物PFASは、飲料水から食品包装に至るまで、いたるところに存在している。これらの化学物質は環境中で分解されず残留性が高いため、このように呼ばれている。さらに懸念されるのは、PFASはアメリカ人の99%の血液中に含まれているというデータだ。がんや免疫系の問題など、PFASの潜在的な健康リスクに対する懸念が高まる中、PFASがもはや無視できない重大な脅威であることは明らかだ。このギャラリーでは、これらの化学物質がどのように拡散し、どこに潜んでいるのか、そして私達の健康を守るために何が行われているのかを紹介する。