南米に生息する微小な昆虫が、ヨーロッパ美術史上の偉大な画家たちとどのように関係しているのか。
その答えは、スペインのコンキスタドール(征服者)によるある謎めいた赤い染料の発見にある。この染料は、メソアメリカの人々によって何世紀にもわたり知られていたが、その後、西洋美術界に革命をもたらした。カラヴァッジョ、ピーテル・パウル・ルーベンス、フィンセント・ファン・ゴッホといった画家たちがこぞって求めたこの顔料は、極めて鮮やかで輝きに満ち、美術史に多大な影響を与えた。ルネサンスからモダニズムに至るまで、この色は芸術の表現を変えていった。
しかし、この鮮烈な染料はどのようにしてヨーロッパへと伝わったのか。また、美術以外にはどのように利用されたのか。
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