OECDによると、年金はヨーロッパにおける高齢者の主な収入源である。多くの欧州諸国では、公的年金や給付金が高齢世帯の等価化された総世帯収入の70%以上を占めており、国によっては80%を超える場合もある。では実際に、ヨーロッパの人々は老後にどれほどの年金を受け取っているのだろうか?
Eurostatによれば、2022年時点でEUにおける1人あたりの平均老齢年金支出は年間16,138ユーロ(約17,400米ドル)、月額にすると約1,345ユーロ(1,450米ドル)である。ただし、年金水準はヨーロッパ全体で大きく異なっており、東西格差や性別による違いも顕著に現れている。特にEU域内では、女性の年金受給額は男性より平均26.1%少なく、その背景には生涯賃金の差、パートタイム労働、キャリアの中断などがある。
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