2024年初頭、ヨーロッパの農家たちは、厳しくなる気候規制、利益の減少、激化する貿易競争といった複合的な問題に対する抗議として、道路を封鎖したり、肥料をまき散らしたりといった劇的な行動に出て、各国で大きな注目を集めた。しかし2025年になっても、状況はあまり改善されていない。最近行われたCropLife Europeによる調査(イプソスおよびユーロニュースとの共同調査)によれば、農家の半数以上が今もなお街頭に立つ覚悟を持っているという。こうした怒りの行動が注目を集める一方で、例えばEUの共通農業政策(CAP)の欠陥などのあまり目立たないが同様に深刻な問題はヨーロッパの食料システムの将来に対する脅威として今なお残っている。
ヨーロッパ各地の農家は、以前より長く働いているのに収入が減っており、不満を感じている。農村と都市の生活の違いも影響していて、制度が自分たちに合っていないと感じる人も多い。
収入の減少から高まる緊張まで、現在のヨーロッパの農家が直面する課題や期待について、このギャラリーで紹介する。